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「日本企業復活へのHTML5戦略」書評

日本企業復活へのHTML5戦略 アップル、グーグル、アマゾン 米IT列強支配を突き崩す日本企業復活へのHTML5戦略 アップル、グーグル、アマゾン 米IT列強支配を突き崩す
(2012/04/18)
小林 雅一

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著者によれば、HTML5には広義の意味と狭義の意味がある。広義の意味のHTML5は、インタラクティブ(動的)なホームページを制作するために必須のスクリプト言語(JavaScript)や、柔軟なデザイン機能を司る「CSS」、あるいは高度なグラフィック機能を実現する「SVG」や、「WebGL」など多彩な言語(技術)が含まれる。

HTML5の扱いに苦慮する米IT列強。
アップル (スタンス)アドビのフラッシュを駆逐するためにHTML5を支持。(副作用)開発業者が脱アイ・デバイスの切り札としてHTML5を支持。
グーグル (スタンス)マイクロソフトの牙城を崩すためにHTML5を支持。(副作用)アンドロイドによる顧客囲い込みがHTML5により崩壊の危機。
マイクロソフト (スタンス)マイクロソフトは時代遅れという評価を払拭するためにHTML5を支持。(副作用)マイクロソフト帝国の礎、クローズド・プラットフォーム戦略が崩壊。

アップル、グーグル、アマゾン、それぞれ思惑があり、自社を最優先に考えたが、結果的に、第3者が漁夫の利を得ることになりそう。
例えば、アップル、アマゾン、グーグルはそれぞれプラットフォームを持っているが、それらをHTML5が普及することによって、バイパスすることが可能になりそうなのだ。
フェイスブックなどが利益を得そうだ。日本企業にもチャンスがあると著者は見ている。

これからの日本企業は、次世代ウェブ標準のHTML5をベースにプラットフォームを構築する必要がある。日本企業の有力な候補として、通信キャリアがある。米国では、AT&Tやベライゾン、日本ではNTTドコモやKDDIなどが、HTML5ベースのプラットフォーム構築に着手、ないしはその検討に入っている。

広範囲で多彩な製品(デバイス)にコンテンツを送り届けようとした場合、デバイスのローカル記憶装置毎にコンテンツを保存するネイティブ・アプリ型のプラットフォームはそぐわない。むしろクラウド上にコンテンツを保存して、ユーザーが各デバイスを立ち上げたときにブラウザ経由で最新コンテンツを入手するウェブ・アプリ(HTML5)のほうが合理的だ。これだと複数のデバイス間でコンテンツの同期をとる手間も省ける。

世界市場はさておき、少なくとも国内市場に限れば、日本の主要キャリアはいずれも数千万人に及ぶ顧客基盤をもっている。しかも、ユーザーにとって、クレジット・カード情報の入力よりも抵抗感の少ないキャリア決済を利用できる。そのため、従来の公式サイトをHTML5化し、これをガラケーからスマートフォンやタブレットなど新型デバイスへとうまく移植できれば、アップルやグーグルに対抗するプラットフォームを構築できる可能性がある。

グリーやDeNAなど携帯SNS業者も、膨大な顧客データベース(課金ID)を有する点で、プラットフォーム・ビジネスには有利な立場にいる。彼らの最大のライバルが、米国の「ジンガ」だ。ジンガがフェイスブックにもゲームを提供している。

現在、深刻な業績不振に喘ぐ国内家電メーカーも、プラットフォーマーの候補。通信キャリアやグリーやDeNAのように課金IDは持たない点が弱点ではある。

日本のメーカーは、HTML5を利用して、オープン化戦略を実行すべきと著者は説く。例えば、ソニーの配信プラットフォームから買ったコンテンツを、シャープ製の端末で使えるようにする。もちろん、その逆も可能とする。それは何も、両者があらかじめ申し合わせて実行する必要はない。ただ各社が自主的にHTML5を採用し、自社のコンテンツを他社製端末でも使えるようにするだけでいい。

しかし、日本企業はHTML5を主導するW3Cに加盟することに消極的だという。理由の1つは、W3Cへの加盟料(年会費)だ。日本の主要メーカーのような大手企業の場合、約740万円(2012年3月時点)。日本企業は高いと感じているようだ。

以上。

正直、HTML5がそこまで、鍵を握っているのかどうか、俺には分からなかった。IT技術に疎いので。でも、読む価値はあると思う。日本企業はこぞって、読むべしかと。

では、この辺で。
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