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「これが論点!就職問題」書評

これが論点! 就職問題これが論点! 就職問題
(2012/04/20)
児美川 孝一郎

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ブルー・カラー、建設業、農林業、事務職などの職業は減っている。
ホワイト・カラー正社員の数は増えている。
高卒で就職する人が減り、みな大学へ進学するようになった。つまり大学進学率が高まり過ぎた。

大卒の就職問題に限れば、その責任を、企業の雇用制度にかぶせるのは間違っている。企業が必要とする人員以上に大卒が増えただけ。

では、ホワイト・カラーになりたい大卒はどこに職を求めればいいのだろうか?ブルー・カラーや農業などの職を高卒と奪い合えばいいのか。しかしそもそも枠が減ったなかで奪い合っても、日本人全体の失業率を考えれば意味がない。あるいは、リスクを取って起業か。超優秀な人はそれで成功するかもしれない。しかし、「普通の人」が起業をして、全員うまくいくわけがない。

解決策は、中小企業を狙うことだ。

まず、中小企業は、日本人のどの年代を取っても、勤めている人が圧倒的に多い。だから、中小企業に勤めるのは普通。

2つ目は、中小企業はどこも働くに値しないと考えるのは、中小企業に失礼だということ。確かに平均値で見ると、売上高などの経営数字にしても、給与水準などの従業員待遇にしても、すべての数値で中小企業は大企業より劣っている。しかし、平均値ではなくて上位企業を見るとどうなるか。実は、営業利益率10%以上の企業比率は、従業員数1000人以上の大企業よりも、中小企業の方が1.5倍も高い。20%以上だと、中小が大企業の3倍になる。つまり、中小企業のすべてが悪いわけではない。将来性の面から見ても、仕事のやりがいという面から見ても、優良企業はたくさんある。中小企業の数は170万社にのぼるので、仮に1割が優良企業だったとしても、17万社。大変な数だ。

3つ目は、「新卒採用する」ということの意味について。新卒採用に手を挙げるということは、数年間は戦力にならない人を採用して、「育てます」ということ。余裕のない企業にはまず無理。企業規模で考えてみても、総従業員数が20人や30人の企業は、あまり新卒を採用しない。新卒採用に力を入れているのは大抵100人以上の企業だ。この規模になると、中小といっても、コンプライアンスもしっかりした企業になる。おかしな雇用体制を採っていれば労働基準局にもにらまれるし、経理面では税務署の目も厳しくなる大きさだ。つまり、新卒採用をしている中小企業は、平均的な中小企業よりも格上の可能性が高い。


学生が中小企業に就職したがらない理由は5つある。

まず1つ目は、「わからないから」。大企業ならば、消費者の1人としてその会社の製品を使ったことがあったり、テレビCMを見たことがある。

2つ目は、不安だ。ブラック企業だった場合の対応策がないから。

3つ目は、しっかりとした社会人教育を受けられないという心配。

4つ目は、同期がいないから。

5つ目は、中小企業は、平均的に見れば、給与も安いし、休みも少ない、という待遇面の問題。

これら5つの解決策は本書に書いてある。

なぜ、企業は学歴を見るのか?

まず確認したいのは、大学での勉強は社会に出たらまったく使いものにならないということ。結局、サラリーマンになれば、7割は営業職に就く。営業の現場ではマクロ経済学も法律論も使わない。だから大学生が大学で真面目に勉強していようが、遊んでばかりいようが、企業にとっては関心がない。これは戦後、サラリーマン社会が確立してから、本音ベースではずっと変わらない事実なのだ。

では、なぜ企業は「学歴」を気にするのか。実際、企業は偏差値の高い大学を卒業した学生を欲しがる。最近の企業は、世の中の人が思っているよりも、採用にシビアである。「ラクだから」といった手抜きで採用者を決めることは絶対にない。その上で、日本の多くの企業が「学歴」を重視するのは、そこに合理的な理由があったからだ。

偏差値の高い大学に入れる人には、3つのタイプがある。まずは、「すごく頭のいい人」。こういう人は、厖大(ぼうだい)な資料やデータを扱う研究やマーケティング、あるいは新規事業の立ち上げといった、複雑な仕事に取り組む人材として期待できる。

それから、「要領のいい人」。頭の回転はそこそこでも、物事のツボを把握する力があるので、効率の良い勉強ができる。こうした力は会社に入っても有効で、営業をやらせても上手い場合が多い。

3つ目のタイプが、「継続学習能力がある人」だ。敷かれたレールの上を、黙々と進んでいける人。こうした「上の言うことを忠実に守る人」が一定の割合でいることは、経営管理上とても意味のあることだ。

つまり、偏差値の高い大学に入る人間とは、この3つのタイプのうちの、どれかに属している。企業からすれば、この3つのタイプのどれかであれば、人材として使えるということだ。企業が見ているのは、大学で難しい学問を学んだかどうかではない。学生がこれらのタイプのいずれかに属しているか、属していないかを見ているのだ。

だから、1万人も入社希望者があるような大企業は、まず学歴で1000人前後に絞る。どうせ最終的に採用するのは30~40人ならば、とりあえず1000人に絞ってそれから各人の人格なども要素に組み込んで選考に入ったとしても、十分に人材多様性を確保できるわけだ。

では大学の4年間とは何なのか。学生が、今述べたような「頭がいいのか」「要領がいいのか」「継続力があるのか」という3つのタイプかどうかは、大学入試の段階で判明してしまう。もし本当にそれだけで企業の採用不採用が決まるのならば、センター試験の結果を使って採用を決めればいいということになる。大学の存在価値とは何なのだろうか。

大学で学ぶアカデミズムにも2つの種類がある。
1つは、学者になるための勉強だ。とにかく1つのテーマを突き詰めて、徹底的に専門性を身につけていく。これは「普通の人」が社会で使える可能性は低いが、社会全体の文明レベルを上げるために、「ずば抜けた優秀者」が取り組む高度に専門的な勉強だ。

2つ目は、物事を考える能力を学ぶことだ。例えば、1つの命題が正しいのかどうかを判断するためにはどのような事例を集めればいいのか、どのような角度から検証すればいいのか、といったことを勉強する。こうした「本当の意味で物を考える力」は社会に出ても使える。営業するにも、企画を考えるにも、必要なデータを集めてきて、それを読み取り、相手の理解度を予測した上でわかりやすく説明するといった力は必要である。


最後に、企業が見ているのは、「その人が自分たちの会社に合っているかどうか」だ。就職活動は、就職偏差値の高い人ならどこの企業でも受かるというものではない。例えば、メーカー系は、むしろ口下手が好まれる。口下手だけど、ちゃんとPDCAサイクル(計画、実行、評価、改善)が回せる人。商社なら、押し出しの強い人。リクルートなら、「俺が、俺が」という人。そして、リクルートに受かる人は、往々にしてメーカーには受からない。そう、合うか合わないか、だ。

以上。海老原氏の項目だけを抜粋した。そこしか、参考にならなかったから。

では、この辺で。

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「10年後に食える仕事 食えない仕事」書評

10年後に食える仕事、食えない仕事10年後に食える仕事、食えない仕事
(2012/02/03)
渡邉 正裕

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「グラさんの精選読書」というメルマガを創刊しようと思い、記事を書いた。
でも、廃刊手続きを取った。
だけど、なぜか掲載されたまま。
その記事を、ブログに載せようと思う。

グローバル化で職の72%は価値を失う!という衝撃的な見出しありです。

では、今回の本の重要チェック項目です。

グローバル時代の職業マップは以下の4つに分かれます。
[1] 重力の世界 ─ グローバルの最低給与水準に収斂(しゅうれん)される。
[2] 無国籍ジャングル ─ 世界70億人との仁義なき戦い。
[3] ジャパンプレミアム ─ 日本人ならでは、日本人しかできない。
[4] グローカル ─ 日本人の強みを生かしつつグローバル化に対応。

それぞれの特徴を表すと、
[1] 重力の世界 ★グローバルの最低給与水準に収斂されていく。★平均賃金が
日本の20分の1のインド人、中国人との勝負。★低付加価値なブルーカラー職業が多い。

具体的職業。
国境を超える職業。コールセンタースタッフ(中国への外注がなされやすい)、プログラマー
(中国、インドへの外注がなされやすい)、メーカー開発者(汎用品)、DTP作業者、CAD
設計者(下請けに使われる)、半導体製造工、検査・組立工、計算事務員、IT保守管理、
トラブル対応(外国人でも違和感ない)、農畜産作業員、遠洋漁船員、靴・衣服製縫工、
冷凍食品製造工。

国内に残る職業。鉄道駅員。沿岸漁船員、土木・建築作業員(今でも外国人がやっている)、
パン・菓子製造工、看護師(不足が叫ばれている)、水産物加工工、高付加価値農畜産作業員、
印刷製本工、介護福祉士(フィリピンなどからの受け入れが検討されている)、倉庫作業員(
外国人でも違和感ない裏方)、クリーニング工(外国人でも違和感ない)、自動車整備士(外国人
でも違和感ない裏方)、タクシードライバー(移民の仕事と言われる)、低付加価値品営業、
清掃員(外国人でも違和感ない)、調理補助、コンビニ/飲食店レジ打ち(今でも外国人が
やっている)、ウェイター/ウェイトレス(外国人がやっても違和感がない)、荷造・配達人、
家事手伝い、警備員(外国人でも違和感ない)、航空会社地上スタッフ、集金人、店舗販売店員

[2] 無国籍ジャングル ★世界70億人と仁義なき戦い。★勝ち残れば青天井の給料。
★才能と運も必要。★顧客と直接接点のない職業が多い。

具体的職業。
彫刻家、建築家(安藤忠雄など、国境関係ない)、宇宙飛行士(外国じゃないと、現段階では無理)、
デザイナー、プロスポーツ選手(国際化しているスポーツが多い)、音楽家(グローカルとの線上。
世界に進出した歌姫は宇多田ヒカルとBoAくらい?)、CEO/CFO(ソニーのストリンがー社長や日産の
ゴーン社長など)、メーカー基礎研究者、国際弁護士(湯浅さん?)、財務/経理、会計士/CPA(国際
会計基準(IFRS)の導入が見込まれる)、グローバル人事、ディーラー/トレーダー、ファンド
マネージャー、スーパープログラマー、パイロット、航空整備士

[3] ジャパンプレミアム ★日本人ならではの高いサービスマインド、職人気質、
チームワーカースピリットを活かす。★「同じ日本人」という信頼感を活用した
対面のサービス。★営業マンや旅館の女将など。

具体的職業。
住宅営業(日本人、日本の会社から買わないと不安。地震対策)、人材紹介、海外の対邦人営業、
ケアマネージャー、メガバンクの地域営業(地域を知っている日本人がいい)、保険・証券セールス
(日本人から買いたい)、宅建、ビル経営管理士、マンション管理士、ホテルマン(日本人のきめ細やかな
サービスが不可欠)、旅館女将、速記者、日本語タイピスト(日本語に堪能でないと無理)、保育士、
航空会社CA、日本料理人、栄養士(日本料理に熟知してないと無理)、美容師、教員(義務教育)、
造園師、熟練技能職、公務員(2、3・地方)(日本人しかなれない)、染色・着物職人(日本文化を知り
尽くさないと無理)、時計・メガネ技師、自衛官(日本人が最適。傭兵では非常時に逃げる恐れあり)、
味噌・しょうゆ・酒製造工(味覚は若いうちに育つ。マクドナルドの戦略は最適)

[4] グローカル ★日本人の強みを活かしつつ、高付加価値スキルで勝負。★日本
市場向けの高度専門職。★高度な日本語と日本での人的ネットワークを活かす。
★「士」業など。

具体的職業。
高級官僚(日本人しかなれない)、政治家(同じく)、メーカー開発者(高付加価値品)、プロジェクト
マネージャー、システムコンサルタント、新聞/テレビ経営(メディアは愛国心がないとね)、
グローバル営業、コンサルタント、医師・歯科医師(日本人に診てももらわないと不安)、
マーケッター、プロデューサー(日本の市場を知り尽くしてないと無理)、証券アナリスト(日本人
向けにレポートを書く)、弁護士(日本語のニュアンスを知らないと不利)、人事のプロ、
社会保険労務士(社会保険は複雑)、薬剤師、記者/編集者(日本語に堪能じゃないと無理)、
税理士(税は複雑)、不動産鑑定士、教育者(私立)、高付加価値/ソリューション営業、建築士(
日本の建造物を知り尽くしている方が有利)、通訳/翻訳家(日本語に堪能じゃないと無理)

以上。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

▼ [3] 本の感想・批評。

本書は、重力の世界(仕事の72%を占める)から抜け出して、ジャパンプレミアムとグローカル
を目指しましょうという主張です。無国籍ジャングルは、力ある人は挑むべしと。

思うに、コンピュータ化の概念は省かれているようです。あと、日本人同士の競争も省かれている。
通訳/翻訳は、機械化の恐れがかなりあります。弁護士、社会保険労務士、税理士、不動産鑑定士、
公認会計士、宅建などの士業は、供給飽和状態で、人が余っています。保険・証券の営業も、
IT化されたライフネット生命やIT化された証券会社がたくさんあります。これらの概念も加えて、
職業を吟味する必要があるでしょう。
最後に、著者の政府への提言が書かれてます。それらの提言はまともだと思うので、ぜひ、
政府に取り入れて欲しいなと思いました。一般人にはできないことなので、省きました。

以上。

では、この辺で。
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